素顔のままで

寒波襲来で寒い日が続いています。

もともと引きこもりがちなチーム・アリヤ。内気(笑)に寒さが加わると、取材やよほどの用があるとき以外は外に出ません。って、もう、なんでこういう仕事をしているの!?っていう突っ込みはナシでお願いします(笑)。

 

それでも先週は三越で開催された、福岡県の障害者施設商品『まごころ製品』の販売会に行ってきました。

アリヤ休止後、障害者施設からは足が遠のいていましたので、じわ〜っと見ていたんですけどね、やっぱりあんまりのご無沙汰なのでなんか悪いなあと・・・。それでもみなさん、変わらぬ笑顔で声をかけていただいて、嬉しかったです。懐かしくて同窓会的気分になったりして(笑)。

 

その販売会へは、別冊のためのリサーチも兼ねて行きました。

これだけの商品を一度に目にする機会はなかなかないですから、そこは貴重な情報収集の場です。あることないこと突っ込んで聞くものだから、???的な顔をされるところもありましたが、突っ込んで聞いたところはそのうち電話がかかってきますからね、ふふふ。いやいや、アリヤ的にとてもいいものをたくさん見つけました。

 

商品は年々グレードが上がっています。

一般市場を意識したものもたくさん目にしました。たとえば、企業や老舗店とのコラボ商品などがそうですね。専門家監修ものもそうです。それはとても努力が必要だったでしょうし、今後の希望も持てるというものでしょう。

 

ただ、アリヤ的にどうしてもそそられるのは、施設が独自でやっていること。

ほぼ、自分たちの力でやっているコトやモノ。見た目どうであれ、そういうものがやっぱりカワイイと思えるのです。いや、カワイイという表現が適切であるかどうかはわかりませんが・・・ああ、どう言えばいいのでしょうか・・・一般のもの、らしくなるのは、なんだかつまらないのです。みんな同じような服を着て同じようなお化粧をして・・・みたいな・・・。私たちがマニアックなのかもしれませんが(笑)。

 

今までは一般市場を基準に追いつけ的なモノのつくり方をされてきたでしょうし、アリヤ的にもそこが基準ではありました。もちろん、品質についてはそこは外せないものです。でも、もうそんなに「お化粧」をしなくても大丈夫、そう、すでに十分魅力的です。素顔がきれいだから大丈夫。と、個人的には思っています。

 

その「素顔」とは、「誠実」「真面目」「真心」という、揺るがないこの三つの要素ですね。ただ悩ましいのが、その三つと、「手作り」「丁寧」などのキーワードだけでは、消費者を動かすことは難しい時代であるということ。それはずっと消費が落ち込む中、一般の企業であれ作家ものであれ、同じように努力をしているわけですから。それでいいと言っておきながらなんだ!って感じですが、基本は揃っている、あとは自分たちの魅力をどう表現するか、ですよね。そこが一番の悩みどころ。

 

まさに、今、アリヤ別冊はその課題に取り組んでいる最中です。

で、アリヤが見つけたものは奇をてらうことなく、するっと自分たちのままをやっていること、や、ものたちです。

おいおい制作が進む中で、またお知らせできればと思いますが・・・秘密にしておきたいかも(笑)。

 

写真は、施設同士でコラボした商品です。木工と、さをり織りをやっている施設でコラボしたと。

これは実は、とても珍しいケースなんですよね。

「施設は案外、横のつながりがなくて・・・」とその職員さんが言われていました。「施設同士、やれることで力を合わせていけば、もっと何かができるはずだ」とも。まさに! そう思います。「それに気づいて、自分から話を持って行きました」と、その若い職員さんが言われていました。なんとすばらしい行動力!

 

こういうことも含め、別冊では、多様性のあるさまざまな動きを追いたいと思います。

しばし、お待ちを!

(幸)

| - | 01:25 | - | - | pookmark |
引き戻すもの

本

 

あけましておめでとうございます

 

2017年の初仕事(?)はアリヤのブログを書くこと。

早々にFBは投稿しましたがブログはやっぱりボリュームが違うので、少し気合いが入ります。今年からはもっとブログの投稿を増やそうと思っています。そう、定期発行が終了したので、すこーしだけ(いやたくさんかも)寂しいのかもしれませんねぇ・・・なんか、いつも会っていた人たちに会えなくなった、というか。ええ、読者のみなさんのことです。直接お会いしたことはないですが、アリヤを作るときはいつもみなさんの顔を思い浮かべながら作っていましたから。お顔はわかりませんが、何となくぼわっとたくさんの笑顔が見えるのです。きっと喜んでくれるに違いないと、そう思って作っていました(と己惚れています。笑)。

 

ここで正直に言うと、何年か前からこの制作という現場から引退しようと思っていました。すごく疲れていたし、年も感じていましたし。ところが、そう思えば思うほど、節目節目で引き戻す何かが現れるんですね。前に書いた友人の死もしかり、そうしてまた自分が好きでのめり込んでいるものもしかり。

 

このところずっと映画にはまっていて、昨年はもう何十本観たやら。

もともと映画好きにもかかわらず、この何十年かは時間的にも経済的にも余裕がなくて隅っこに追いやっていました。ところが昨年、某レンタルショップで金曜日に限り60歳以上旧作無料のカードを作ってもらったんです。そこから毎週通うわ通うわ。今度生まれ変わったら、映画制作の道に進みたいと思っているくらいで。美術担当がいいなあ←遠い目。

 

で、昨年末のこと。友人から一冊の本が送られてきました。

それが最初の写真です。

『ウェス・アンダーソンの世界 グランド・ブダペスト・ホテル』

この『グランド・ブダペスト・ホテル』は、かなり有名な映画なので観た人も多いと思いますが、もうすごーく気に入って。と、いうのを知ってた友人が、この映画のメイキング本をプレゼントしてくれたのです。限定3000部しか発行されないので、死ぬほど読みたかったけれど諦めていました。「アリヤの10年、お疲れさまでした。がんばったで賞」のプレゼントだと、カードに書かれていて、ああ、もう、どうしましょう・・・胸がいっぱいです・・・

 

別冊発行を決めてからというものずっとイメージトレーニングをしていて、映画鑑賞もそのひとつと言えばそうです。家族はずっと遊び呆けていると思っているでしょうが。まあ、私たちの仕事は傍から見れば遊んでいるようなものですしねぇ。でもその遊んでいるように見えるときが、いちばん大事な仕事をしている時という、わかりにくい構造をしていまして。あ、ホントなんですよ(笑)。

新しく発行するからには今までとは違うものを作りたいという思いが強く、それはもう創刊するのと同じような気持ですね。お正月休みにこの本を夢中で読んで、モチベーションがいっきに上がりました。早く別冊をつくりたい!と。

 

しおり

※中の栞は、映画の一場面が使われています。このケーキ屋さんがまたかわいいのですよ。

 

障害者施設商品が、もっと暮らしに入っていくこと。

普通に自然に素敵に、そこにあること。

それをどう表現するのかまだまだ悩み苦しんでいますが、もう自分たちの好きに作ろうと。

ああ、それがいちばん難しいというのに。また自らハードルを上げてしまった・・・

 

さて、私たちの「好き」にどれくらいの人が付き合ってくれるでしょうか。

あ、たったひとりでもいいのですよ。その人のために作りますとも!

(幸)

| - | 09:03 | - | - | pookmark |
天国への報告

 

最近は手軽なFBに移行して、かれこれ2年近く、ブログを更新しないままになっていました。たびたび来ていただいた方々には、申しわけありません。

 

アリヤの定期発行を休止してしばらく経ち、現在は別冊発行に向けて少しずつ動いているところです。これもいつものごとく鈍足でして・・・

 

定期発行休止を決めた時、実はもう次を作る気持ちはありませんでした。

この10年余り夢中で走ってきて、少し疲れたかな、というのがほんとうのところであり、また、26号の最初に書き記したように、寄る年波にも勝てないと、自覚しました。

 

それでもなお、発行を続けようと思った理由は何か。

 

その理由はいくつもあって、ここで述べるには何ページも必要で。

難しいこと抜きに、すべてひっくるめて言えば「つくりたいからつくる」に尽きます。

ただ、今までのような形で発行するのはやめようと思いました。

ええ、やっぱり無理をし過ぎるからです。

それで、マイペースでつくれるように「別冊」という形をとりました。

とてもアバウトで、待っていてくださる読者の方々には、申しわけないと思うばかりですが、それでもいいよと、言ってもらえるのであれば、それに素直に甘えようと思っています。

 

その「つくりたい」という思いの根底にあるのは、やはり、施設のみなさんのがんばりを知っているからにほかなりません。と同時に、アリヤの制作仲間の自由な表現の場を確保したい、との思いが強かったのです。

 

今年の春。

制作仲間だったデザイナーが、黄泉の国へと旅立ちました。

彼女とは古い付き合いで、アリヤ創刊のとき一緒になって立ち上げに参加してくれました。

ariya.のロゴをつくってくれたのも、かわいいアリのアイキャッチをつくってくれたのも、彼女でした。

カラダがあまり丈夫じゃなかった彼女は、4号までつくって、その後は別の道を歩きました。

 

この残してくれたariya.のロゴは、彼女の形見ともいえます。

誰しも限りある中で生きていて、その時間がどれほどあるのかわからない中で生きていて、誰しも志し半ばで生を終えるのだと思います。

明日のことはわからないなら、いま、やろうと思っていることをやろう。

それだけです。

 

ああ、やっとここまで書きました・・・

 

天国の彼女への報告です。

 

(幸)

| - | 04:44 | - | - | pookmark |
希望を紡ぐ
 

ものすごくご無沙汰してしまいました、このブログ。昨年の11月始めにアップ以来だなんて! 開設しているならそれなりに動かさないとダメですよねぇ。ご訪問頂いている方々には申し訳なく、ほんとうにすみません。

と、期待通り今年も平謝りで始まりましたね(笑)。
こんなふうでちっとも成長がありませんが、本年もどうぞよろしくお願いいたします。(これも遅い!!)

今年最初のブログなので、何かおめでたいことを書きたいなと思っていたら・・・ありました! 画像の『週刊金曜日』が、それ。今日送られてきた最新号(新年号)なのですが、な、な、なんと、その特集にアリヤとワタクシ(幸)のことが掲載されているのです!

実のところ、昨年に取材を受け掲載はわかってはいたのですが、自分のことを知らせるのは超苦手でして・・・。今までもたくさんの方のご厚意で色々なメディアに取り上げてはいただきましたが、それを自分で言うのは恥ずかしくてたまらないという・・・

でもね、それじゃあイカンのですよ。自分のことは置いといて、アリヤを応援してくださっている方々のその心を思えば、そんなことを言ってちゃあ逆に失礼というもの。照れてどーするよ。素直に一緒に喜ぼうよって、そう思ったのです。それはまた、この『週刊金曜日』というメディアの「確かな目」に留まったということの喜びでもあります。身に余る言葉の数々に、恐縮しながらも感激しています。

アリヤ創刊当時から(神)とよく冗談を言い合いました。「週刊金曜日に取り上げてもらえるようになったら、私たちもホンモノかもね」と。「ない、ない、ない」と笑い飛ばしてはいましたが、しかし、それは理想と現実の狭間でめげそうになる心を、奮い立たせるひとつの「おまじない」のようなものでもありました。激務と生活苦のなかで、制作者として、いや人としての私と(神)が貫きたかった理想を、本当にわかってもらえるメディアは、そう多くはないだろうとも思っていましたから。“社会貢献”とか“ボランティア”とか、そんな口当たりのいい言葉ではなく、もっと根源的なことを望んでいましたから。

いま、万感胸に迫ります。

この地方都市のA5判の小さなアリヤが私たちにもたらしたものは、単に「あきらめない」ということでした。

あきらめなければ「希望」はいつも傍にある。私のポケットにある。カバンの中に、机の引き出しに、カップの珈琲の中にだってある。それはどんな環境にいてもどんな状態にあっても、万人が手にすることができるものでしょう。自分さえ望めば。あきらめないで、小さなことでもひとつずつ実行してゆくこと。行動に起こすこと。

すべての道はそこから始まるということを、おこがましくも証明するべく、私たちは何も持たずに出発したようなものです。

新しい年の始めに、このような報告ができたことがとても嬉しいです。いつも愛読してくださっている読者の方々と、この喜びが共有できるといいなと、記事にしました。まだ21号は制作中で遅れていますが(すみません・・・)どうか今年もよろしくお付き合いください。

最後に、読者のみなさまと取りあげてくださった『週刊金曜日』の編集者Mさんに、感謝を込めてこの掲載記事の最後の部分をお借りして、捧げます。

― 一匹の蟻は小さいが、何万匹もが連なれば大きなものを作り出せる。一人は微力だが無力ではない。―

※週刊金曜日のHpはこちら
http://www.kinyobi.co.jp/

(幸)
| - | 18:38 | - | - | pookmark |
デンマークに学ぶ


アリヤ6号から16号まで、長阿彌幹生氏に連載していただいたデンマークのエッセイが、一冊の本になりました。一部加筆されたり、コラムなども載っていますよ。 毎号、興味深い記事が満載で、個人的にも読むのが楽しみだった連載です。こうやって一冊にまとめられると、私たちのような小さな出版社が何だかすごい連載をしていたんだなあと、感慨深いものがあります。

たぶん、福祉先進国のデンマークをリアルに、そしてつぶさにまとめた本はそんなにないんじゃないかと思います。福祉関係の本もデンマークに関係する本もたくさん出版されているとは思いますが、一般の私たちが興味あることをわかりやすくまとめた本は、なかなかないのですよね。何より、デンマークも福祉も、とても身近にしてくれたこと、これがいちばんよかったと思います。知るきっかけを作ってくださった、長阿彌氏に感謝です。

いま、日本の置かれている現状を思えば、国民が選ぶ幸福度が世界一高い国であり、ノ―マライぜ―ションが生まれた国=デンマークには、解決への糸口がたくさん詰まっているように思います。

私がここでぐちゃぐちゃ言うより、まずは読んでいただくこと。以下、興味深い見出しを少しだけご紹介。






ご注文の方法は以下です。

■長阿彌 幹生の デンマーク読本
A5判(全88頁/カラー4頁) 1部500円(本体価格476円)

●購入申込:.瓠璽襦nakayoshi@kyoikubunka.com
        電話・ファックス:092−923−9339(教育文化研究所)
●連絡内容:,名前(フリガナ) ⇒港先住所 E渡暖峭罅´す愼冊数
●郵送料:4冊まで(80円)※それ以上は冊数により異なります。
●支払方法:お近くの郵便局で同封の払込取扱票にてお支払い下さい。※払込手数料120円要

デンマーク人にできて、私たち日本人にできないはずはない。
という長阿彌氏のことばは、そのまま強い響きをもって、胸に落ちました。

ぜひ、、たくさんの方々に読んでいただきたい1冊です。

(幸)
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