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折り目正しく賢いクッキー。
 

ずいぶんご無沙汰しました(幸)です。
やっとアリヤ20号の入稿のメドが立ちました。それで前々から書こうと思っていた、自由学園のクッキーのことを。障がい者施設でよく商品やパッケージの相談を受けるので、参考になればと。ちょっと感動したんですよねー、その終始一貫したシンプルさに。(あ、別に自由学園の回し者じゃありません。笑)

最初の写真は外側。白い包装紙にロゴのみ。赤いリボンが効いています。リボンは布ではなくPP紐のような軽いタッチ。でもお安く見えないのはなぜだろう???
包みを解くと出てきたのはまっ白い缶。ああ、美しいです。何もないのがいい。これは間違いなくモノ入れに使いますよねー、女子たち。



蓋を開けると・・・おおおーっと思わず声を上げてしまいました。どうです、このびっしりと隙間なくお行儀よく並んだクッキーたち! かなり新鮮!



最近のお菓子は個包装だったり個室のような仕切りの中に入ってたりで、こういうのは見かけません。衛生面とか壊れないようにとの配慮からでしょうが、このクッキーはそういうことをモノともしていない(ように見えます)。
しかも、この詰め方!そうとう研究されたんじゃないでしょうか。いや、これは難しいです。
お弁当を詰めた経験のある方ならおわかりでしょう。全部きれいに見えていて、しかも隙間なく、開けた時に動いていない状態を作ることの難しさを。相手はクッキーですよ。これだけでもう、感動です!手間をかけるとはこういうことかと。

クッキーひとつひとつの姿がとってもかわいい。大中小、円いのやら四角いのやら長いのやらコロンとしたのやら、極小のケーキも銀紙に包まれて。味も全部違っていて、もちろんおいしかった。しかもしかも食べていくうちにあることに気が付いたのです。



詰める際にどうしても出る隙間に、詰め物をすることがよくあります。嵩を上げたりとか。その隙間埋めにまで、場所により大中小のクッキーが使われていたのです。ここにあるのとは別の円いクッキー。つまり、すべてクッキー。余計なモノは一切ない。入っていた栞も名刺大の小さなものだけ。

優れた商品には、ブレのない終始一貫した姿勢のようなものを感じます。難しく言えば「商品哲学」がある。それは企業や施設の「考えていること」を表します。

特にギフトはそれに加えて、贈り手の気持ちも、そうしてセンスも一緒に届きます(ここ重要です。)

このクッキーが届いたとき、清潔なまっ白いブラウスを着た女の子がやってきたように思えました。髪に赤いリボンをつけ、折り目正しく。中を開けるとやっぱり賢い子だったねと。それは、贈ってくれた友人そのもののように。

実は、上質で大人向けの商品とはこういうものだろうと思うのです。それは、見せかけだけのものではなく、隅から隅まで「ワタクシである」という、オリジナルの世界観を持ったもの。難しそうですが、自分が(施設が)何をしたかったかで、その答えは出るように思います。

(幸)
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